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シラネアオイの育て方|乾燥期には葉水で栽培

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シラネアオイ、美しい姿


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シラネアオイの白系統の花


シラネアオイ(学名:Glaucidium Palmatum)は、
シラネアオイ科シラネアオイ属の1属1種の多年草です。
5~7月ころに、花の見ごろを迎えます。
別名ヤマフヨウなどとも呼ばれています。

主な自生地は、北海道および中部地方以北の本州の、
奥深い山地の林床で、多く見られます。
かつては、キンポウゲ科に分類されていましたが、
別系統とされるようになりました。

カエデを思わせる葉を広げ、4枚のがく片がひらきます。
草丈は20~60㎝ほどで、花が終わる頃まで伸びます。
花色は、紫を中心に、ピンク、白などがあります。

日本固有の山野草で、花が咲くころには、
力強くてみごとです。
登山道などで群生してるのを見かけても、
写真撮影にとどめておき、園芸品種を求めて育てても、
じゅうぶんに、シラネアオイの大きな花を堪能できます。

Glaucidium PalmatumC.jpg
シラネアオイの群生


シラネアオイ育て方 栽培方法

・置き場所
明るめの日陰で育てるのがよいです。
春は日当たりがよい場所でもかまいませんが、
日除けをして、直射日光から守り、
通気がほどよいところが適しています。

庭に植えるなら、落葉樹の木陰になるような、
ところがおすすめです。
鉢植えのものは、長雨に当てないように、
気を配りましょう。

・水やり
春と秋は、毎日たっぷり水をあたえます。
受け皿にたまった水は、過湿の原因になるので、
放置せずに、すぐ捨てましょう。
花が咲きだしたら、株元から静かに水やりをします。

夏は若干乾かし気味にし、
夕方にじっくりと水を注ぎます。
霧吹きなどで葉水もあたえると、さらによいです。

・肥料
シラネアオイは芽出し前、花の後、秋の3回、
3要素(窒素・リン酸・カリ)が同比率の、
緩効性化成肥料を置き肥するのがよいです。
液体肥料を用いる場合は、薄めのものを、
月に1~2回あたえます。

念のため、夏にはあたえなくてもだいじょうぶです。
葉が枯れ始めたら、追肥も少しずつ減らしていきましょう。

・手入れ
暑い季節は、とくにに高温や過湿にならないように、
涼しくすると、株を弱らせない対策にもつながります。
咲き終わった花がらも、こまめに摘むと、
病気の予防になります。

・植え付けと植え替え
3月初旬、9月中旬~10月中旬が、
植え付けや植え替えの適期です。
春の作業なら、芽出しの前に行いましょう。
植え替えは、1~2年ごとに行うようにするのが、
おすすめです。

用土は、日向砂・十和田砂・日光砂を混ぜたものや、
鹿沼土または日光砂に赤玉土や軽石を、
混ぜたりしたものを用います。
いずれも、小粒から大粒まで組み合わせると、
水はけを、よくすることが期待できます。
植えた後の数日間は、水をたっぷりあたえておきます。

シネラレアオイは、5~7号ほどのやや深めの鉢が、
管理しやすいです。

・冬越し
寒くなったら、日陰や軒下などで休眠させます。
冬の水やりは、用土が乾いたら、湿る程度にして、
回数と量を、控えめでよいでしょう。

・増やし方
シラネアオイを、株分けで増やすことができます。
作業は、植え替えの時に行います。
株を分けるときは、手でざっくりと、
割るような感じでよいでしょう。
根茎の切り口に、殺菌剤で消毒します。

実生でも増やせます。
とりまきをして、薄めの覆土をするとよいです。
発芽率は良好で、苗の生長にあわせて、
少しずつ鉢を大きくしていきます。

タネから育てるときは、花が咲くようになるまでは、
早くて4~5年ほどかかります。
じっくりと手をかけて、育てていきましょう。

・病害虫
ダンゴムシ、ナメクジなどの食害と、
ネグサレセンチュウなど、

害虫がとてもつきやすいです。
捕殺したり、殺虫剤を散布して駆除します。

梅雨ごろから、多湿な環境になると、
軟腐病などにかかりやすくなります。
殺菌剤を併用し、高温や過湿に注意します。

kurukuru.gifPOINT!
・半日陰に置き涼しくして育てる
・葉水で空中湿度をあげる
・排水にすぐれた用土に植え付ける