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オオバナノエンレイソウの育て方|高温多湿を防いで栽培

Trillium KamtschaticumA.jpg
オオバナノエンレイソウ、花の形が美しい


Trillium KamtschaticumB.jpg
山野に群生しているのもきれい


オオバナノエンレイソウ(学名:Trillium Kamtschaticum)は、
ユリ科エンレイソウ属の多年草です。
花は4~5月ころに咲きますが、自生するところは5~6月です。
別名タチアオイ、ハナアオイなどとも、呼ばれています。

主な自生地は、北海道および本州北部の、
亜高山帯の森林で、群生しているのが見られます。
関連種は、T(トリリウム).エレクツム、T.ルテウム、
シラオイエンレイソウ、エンレイソウなどがあります。

茎の先端にひし形の葉が3枚つき、葉の上に、
花径5~7㎝の、大柄な花を咲かせます。
草丈は15~40㎝ほどで、茎1本につき花は1つです。
花びらは、エンレイソウ属の中では、
丸みを帯びてソフトな感じです。
花色は、白です。エンレイソウ属では、白のほか、
紅、黄、紫、黄緑などがあります。

オオバナノエンレイソウは、山からの素掘り株が、
流通することが多いです。
トリリウムグランディフローラムなどの園芸種なら、
比較的育てやすい傾向があります。
涼しい環境を整える目安として、
わたしたちの夏季の体調管理のバロメーターとして、
育てるのも、ユニークな楽しみ方でしょう。


オオバナノエンレイソウ育て方 栽培方法

・置き場所
3~4月と9~10月は、屋外の日光がよくあたるところで育てます。
5月~9月初旬は、遮光対策をほどこすか、
半日陰になる涼しい場所へ移動します。

庭植えで楽しむ場合は、落葉樹の木陰になるところに、
植えるとよいでしょう。
いずれも、そよ風が通る程度の環境が、理想的です。
強い風が吹く場所は避けるか、風よけをしましょう。

・水やり
水切れがしない程度の、水やりを心がけましょう。
排水不良になると、根茎が腐ることもあるので気をつけます。
適湿を好むので、底面給水させてもよいです。
オオバナノエンレイソウの鉢植えは、
冬も乾燥しないように、水をあたえます。

・肥料
春と秋に、緩効性の粒状肥料などを置き肥します。
春は窒素・リン酸・カリが同配合のものをほどこします。
花が終わってからは、リン酸とカリを、
主体にしたものが理想的です。

・手入れ
茎が不安定な時は、支柱を立てます。
枯れた葉や傷んだ葉は、切除して清潔を保ちます。

・植え替え
植え替えは、2~3年おきに行います。
5月下旬~6月、または9月下旬ころが、
作業には適期を迎えます。
オオバナノエンレイソウは生育が旺盛なため、
5~6号の鉢に植え付けます。

鉢の底にネットをしき、ゴロ土を入れて準備します。
根鉢を抜き、古い土を落として不要な根を整理します。

・冬越し
休眠中も水やりを続けますが、庭に鉢ごと埋めて、
春を待つのもよいです。
雪の下にならない場合は、
外の冷気で凍結させないようにします。

・増やし方
タネか株分けで繁殖させます。
8月下旬ころ、タネが熟したころ、とりまきしましょう。

オオバナのエンレイソウの採種のあと、
放置していたタネでは、発芽率が落ちるので、
果実から採種したものを、ただちにまきます。
苗床の乾燥に気を配ります。

小さいころは、親株とはかけ離れた葉が出ますが、
じっくりと肥培して育てます。
実生では、開花までには早くて5~7年かかります。

株分けは、2~3月ころがよいでしょう。
大株で、新芽がたくさんついている場合に、
分けるようにします。

自然に分かれたものが確実ですが、
切り分けた場合は、切り口に殺菌剤で消毒をしてから、
植え付けます。

・病害虫
ナメクジやアブラムシの駆除が必要です。
新芽やつぼみを食害するので、
やわらかいブラシでこすり落としたり、
捕殺するなどします。

kurukuru.gifPOINT!
・芽出しの時期は日なたに置く
・水切れに注意して肥培する
・高温や多湿を防ぎ涼しい日陰で管理する