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ユリ(百合 学名:Lilium)は、ユリ目ユリ科の植物で、
清らかな香りと気品のある大きな花が人気の植物です。
9月下旬~10月に植えつけ、5月~8月に開花します。
鉢植えには、次の品種が適しています。
・ハートビート
矮性オリエンタルハイブリッドで、香りのある優雅で華麗な花です。
日陰を好みます。
・リトルガール
鮮やかなピンクに赤紫色の斑点が入ります。
・ミスターサム
白にピンクのぼかしが入ります。
・モナリザ
エキゾチックな雰囲気の花で、華やかで心地よい香りがします。
草丈が高くなる品種も、
深めの大き鉢に支柱を立てて育てれば、
安心して栽培することができます。
■ユリの育て方 栽培方法
・球根選び
大きくてハリがあり、しまっていて、
ずっしりと重いものを選びます。
鱗片がはがれていたり、
触るとふわふわ軟らかいものは避けます。
・植え付け
9月下旬~10月頃に植えつけます。
ユリは、普通に下に伸びる根のほかに、
球根の上に上根が伸びて養分を吸収するため、
できるだけ深鉢に植えます。
水はけが良く、保水性のある市販の草花用培養土、
または赤玉土(小)6:腐葉土3:バーミキュライト1の、
割合で混合した土に、緩効性化成肥料を3g/L混ぜたものを用います。
球根の上に、球根1個分の土がかかるくらい深植えにします。
6号鉢なら1~3球、
プランター植えの場合は球根3個分ずつ離して、
植えつけ、たっぷり水を与えます。
・置き場所
日当たり、風通しの良い屋外で育てます。
真夏は半日陰に、冬は日当たりの良い場所に置きます。
一度、寒さにあたらないと花芽ができないので、
冬も屋外に置きます。
寒さが厳しく凍結する恐れがある場合や、
梅雨どきには、雨がかからない軒下へ移動します。
・水やり
土が乾いたらたっぷりと与えるのが基本です。
ユリは多湿を嫌いますが、土が乾燥しすぎると、
ウイルス病が発生しやすくなるので、適度に水を与えます。
花が終わっても水やりをして、球根を育てます。
・花がら摘み
終わった花は、花首から切ります。
葉は枯れるまで取らずに待ちます。
こうすると、球根に栄養が回るので、
球根を太らせたい場合は必ず行いましょう。
・掘り上げ
葉が枯れる10月~11月頃に掘り上げ、
土を落として茎を切り、古根は取り除きます。
乾燥しないようにバーミキュライトに埋めて保管します。
・鱗片挿し
ユリは分球しにくいので、
球根の鱗片をはがしてさす、鱗片挿しを9月頃行います。
球根の一番外側の鱗片を取り除き、その内側の鱗片を挿します。
外側の鱗片は挿しません。
残りはそのまま植えます。
はがした鱗片は、肉が薄いものや痛んでいる物は避け、
ベンレートに30分ほど浸して消毒し、
陰干ししてから使います。
浅鉢に赤玉土かバーミキュライトを入れ、
鱗片が半分ほど土に入るように斜めに挿し、日陰で育てます。
花が咲くまで3~4年かかりますが、
自分で育てたユリの開花は嬉しいものです。
・施肥
元肥のほかに、花が咲いた後に液肥を月2回施します。
・病虫害
アブラムシがつきやすいので、
オルトラン粒剤をまいて防除します。
軟腐病を避けるには、株分けや植え替えで、
球根や根に傷が付かないようにします。
POINT!
・ユリは、寒さにあてて花芽をつける
・真夏は半日陰に、冬は日当たりの良い場所で育てる
・花後は花がらのみ摘み、葉は枯れるまで待つ