ツバキ、艶やかに咲きます
科名:ツバキ科
形態:常緑大い低木~高木
英名:Camellia (ツバキ)
Sasanqua(サザンカ)
学名:Camellia japonica(ツバキ)
Camellia sasanqua(サザンカ)
原産:日本
開花:11月~4月
ツバキという名前の由来は、
・葉の艶がよいので「艶葉木(つやばき)」転じて「ツバキ」
・葉が厚いので「厚葉木(あつばき)」転じて「ツバキ」
・朝鮮語のツンバク(冬柑)が転じて「ツバキ」になったなど
いくつか説があります。
サザンカという名前の由来は、
中国ではツバキ類を山茶といい、山茶花の本来の読み方、
「サンサカ」がなまって「サザンカ」と変わったと言われています。
ツバキとサザンカの見分け方のひとつとして、
ツバキは花ごと落ちますが、
サザンカは花びらが一枚ずつ落ちる点が違います。
・品種
ツバキの園芸品種は世界では2000種類以上あります。
日本の園芸品種には、数寄屋、太郎冠者、紅唐子など
日本独特の名前がつけられています。
サザンカの園芸品種も数が多いです。
花形が一重、八重咲き、変わり咲きがあり、
花の色も白から紅色の濃淡までふんだんにあります。
ツバキの実
■ツバキ・サザンカの育て方 栽培方法
・苗選び
ツバキ・サザンカ共に園芸品種が多く、
花の色や形もそれぞれ個性的です。
また耐陰性、耐寒性など育てる条件に合わせて
品種の特徴を調べてから選ぶと間違いがありません。
品種物を手に入れる時は、
名前がしっかりとわかっているものを選びます。
・植え付け
3月中旬~5月中旬、または9~10月中旬が最適で
水はけ、日当たりの良い場所を選びます。
しかし日当たりがよすぎると乾燥してしまうので、
午前中は日当たりがよく、午後は日陰になる場所が、
ツバキ・サザンカを植える理想的な条件です。
大きな植え穴の底に肥料を入れ、土をかぶせて高植えにします。
根がよく広がるようにし、支柱を立てぐらつきをなくします。
・剪定
ツバキは花が咲き終わった後、花芽が出る前、
つまり3月中旬~4月下旬位が適しています。
小柄に仕立て直す以外は強い剪定は避けます。
小鳥が枝に止まることができるくらいの
透かし剪定が理想的です。
サザンカは萌芽力が強いので、
円筒形仕立て、車仕立て、散らし玉仕立てなど
刈り込み仕立てが可能です。
刈り込み仕立てをする時は、
3月下旬、5月中旬~6月下旬、9月中旬~10月上旬の
年3回剪定を行います。
樹形が整ったら花が終わった後、
4月くらいをめどに年1回、不要な枝を切り落とします。
・増やし方
ツバキは実生のとりまきも可能ですが、
品種物は挿し木でふやせます。
7月中旬~8月下旬に新しい枝を10cmほど切り、
2時間ほど水揚げをした後に用土に挿します。
サザンカは3月下旬~下旬に実生、
2月上旬~3月下旬に接ぎ木、
7月下旬~8月上旬に挿し木でふやせます。
・施肥
骨粉と油かすを同じ量混ぜ、1握りほど
2月、5月、8月~9月と年3回肥料を与えます。
骨粉のかわりに粒状化成肥料を混ぜても大丈夫です。
・病虫害
カイガラムシ、チャドクガの幼虫などの害虫、
花腐病を防ぐために花が終わってから10月に
殺虫・殺菌剤を定期的に撒きます。
育て方のポイント!・日陰でも育ちますが、花つきは悪くなります。
・実生苗、挿し木苗、接ぎ木苗は開花を見ながら選びます。
・水はけがよく、日当たりのよい場所に植えます。