カキは、庭先などでよく目にする落葉果樹です。
東アジアを中心に分布しとても歴史が古い果物で、
現在では甘柿の富有、不完全甘柿の禅寺丸、
渋柿の甲州百目などをはじめ品種が豊富です。
地域の気候によって栽培品種はしぼられてきますが、
カキ特有の渋は、管理や収穫後の手入れなどで、
軽減されるといわれています。
多彩なスタイルで育てられてるカキですが、
定番の庭植えが出来る環境があれば、
ぜひ挑戦してみたいものです。
自宅で紅葉と落葉を見ることができ、
たいへん趣も感じられます。
カキ、雪にも似合う
■カキを庭に植えるには?
1.日なたの水はけのよいところ
カキは日当たりが良好で水はけのよいところでよく育ちます。
乾燥しやすい環境は、管理が厳しい傾向にあります。
カキの根は深く張る性質を持っているので、
かなり深く穴を掘る必要があります。
周囲も深く耕して通気性のよい環境にします。
作業中は根を乾かしたり細根を傷つけないように気を配ります。
元肥として腐葉土や堆肥などの有機物を、
ほどこしておくとよいでしょう。
苗木の先端が切られてないものは、
適度に切り詰めてから植え付けます。
2.植え付けに適した時期
カキの苗は晩秋のころから流通します。
苗木を確保したら2月頃までには、
植え付けを済ませるとよいでしょう。
寒冷地や積雪のある地域などの場合は、
雪どけを待って春に植え付けをします。
カキの根がしっかりと落ち着くまでは、
一般的には1~2年ほど様子をみる必要があります。
3.植え付け後の管理
カキが生育期に入ったら、
雨が少ないときは水やりをして枯渇を防ぎます。
植えたあと当分の間は元気がないかもしれませんが、
樹勢に勢いがつくまでは、肥料はひかえた方がよいでしょう。
適期に剪定をしながら樹形を仕立てていきます。
カキの枝は上に向かっていく性質があるので、
放置すると樹高がどんどん高くなります。
ある程度の高さが決まったら副枝を伸ばして育てます。
紐や針金などで枝を誘引して、落ち着かせてもよいです。
結実をすぐ期待せず、時間をかけて幹や枝が充実してくるまで、
長い目で手入れをしていきましょう。