ヘリオトロープ、房状の花が美しい
ヘリオトロープ、近くで見ても愛らしい
ヘリオトロープの白も人気
ヘリオトロープ(Heliotrope)はニオイムラサキとも呼ばれ、
香水の原料として知られています。
夏目漱石の小説「三四郎」で、主人公の三四郎が、
ヒロインにプレゼントした香水も、ヘリオトロープでした。
濃い紫色の房状の花が美しいため、
鉢植えや寄せ植えによく用いられます。
ほのかな香りで花付きが良い、
ビッグヘリオトロープが一般的ですが、
バニラのような甘い香りを持つ、
コモンヘリオトロープという品種もあります。
開花時期は6月~8月です。
■ヘリオトロープの育て方 栽培方法
・植え付け
ヘリオトロープはタネまきもできますが、
苗から育てるほうが一般的です。
苗の植え付けは、4月~5月、
または9月中旬~10月上旬頃に行います。
苗を購入したら、すぐに植えつけます。
水はけの良い培養土に、緩効性化成肥料を3g/L混ぜて元肥とします。
赤玉土(小)6:腐葉土3:バーミキュライト1、
または市販の草花用培養土を用いると良いでしょう。
ポットから根鉢を崩さずに抜き、4.5~5号鉢に植えます。
寄せ植えにする場合は密植を避け、
ある程度間隔をあけて植えます。
・置き場所
春から秋は、日当たりの良い窓辺か屋外で栽培します。
真夏は涼しい場所に移しますが、
基本的に日当たりが良い場所で管理します。
冬は室内に入れ、5℃以上を保ちます。
・水やり
土が乾いたら与えるのが基本ですが、
乾燥に弱いので、乾燥しすぎないように注意します。
乾燥すると葉がシワシワになります。
夏は乾燥が激しいので、朝夕の2回水やりをします。
・花がら摘み
花が終わったら、花茎を切り取ると花付きが良くなります。
茎が伸びすぎたものは、切り戻して株の姿を整えます。
・挿し芽
ヘリオトロープの挿し芽は、
春(5月~6月)と秋(9月下旬~10月上旬)に行います。
新芽を7~8cmの長さに切り、
下葉を取り除いて20分~30分ほど水揚げします。
赤玉土に挿し、発根したら鉢上げし、
生長に応じて植え替えます。
・施肥
ヘリオトロープの開花中は、
液肥を月1回与えます。
・病虫害
アブラムシの発生には、
オルトラン粒剤を株元にまいて防除します。
・利用方法
ヘリオトロープは香水の原料になるほど香りが良いので、
花茎を切り取ってドライフラワーにしてポプリなどに利用します。
鮮やかな花色と香りを楽しむには、
七分咲きくらいで、早朝に花茎を切って束ね、
風通しの良い場所につるして短時間に乾燥させます。
POINT!
・水はけの良い用土で、水切れさせないよう栽培
・茎が伸びすぎたら切り戻すと長期に花が咲く
・挿し芽で比較的簡単に増やせる