シャクナゲの花
科名:ツツジ科
形態:常緑低木~大低木
英名:Rhododendron(シャクナゲ)
Calico Bush (カルミア)
学名:Rhododendron hybrids (シャクナゲ)
Kalmia latifolia (カルミア)
原産:日本、中国、ヒマラヤ、北アメリカ
開花:5月
「シャクナゲ」という名前の由来は、
「石南花」を呉音読みした「シャクナンゲ」が、
変化した名前だという説があります。
また「尺にも満たないから」という俗説もあります。
「カルミア」の語源は、北アメリカで採集した、
スウェーデンの植物学者Pehr Kalm(ペール・カルム)に、
ちなんで名前がつけられました。
以前は日本の高い山で自生しているシャクナゲが、
ほとんどでしたが、最近では欧米で改良された、
セイヨウシャクナゲも多数出回ってきています。
・品種
シャクナゲの品種には大きく二つに分かれます。
【ニホンシャクナゲ】日本の在来種
ホンシャクナゲ、ホソバシャクナゲ、
エゾシャクナゲ、アズマシャクナゲなどがあります。
【西洋シャクナゲ】欧米で改良された種
舞娘、モーニングマジック、
アカボシシャクナゲ、フィリスコーンなどがあります。
カルミアと言えばラティフォリアが代表的で、
ほかにはオスボレッド、アルバがあります。
シャクナゲ、バビロン
■シャクナゲ・カルミアの育て方 栽培方法
・苗選び
シャクナゲ・カルミア共に園芸品種が多く、
花の形や色もバラエティーに富んでいます。
木の高さも1~5メートルと違うため、
お目当ての品種か、咲き方や花の色を
必ず確かめるようにします。
・植え付け
2月下旬~5月、または9~10月が最適です。
セイヨウシャクナゲは日当たりが良い場所~半日陰、
その他は水はけ、日当たりの良い場所を選びます。
乾燥には弱いので真夏に西日が当たったり、
冬に風が当たる場所は避けます。
水はけをよくするためには、ビートモスや腐葉土を使い、
苗木を置いたら土をかぶせるように盛って植えます。
しかし、これでは苗木が倒れやすいので、
根が伸びやすいように周りの土をつつき、
支柱を立てて水をたっぷり与えます。
・剪定
シャクナゲとカルミアは、何もしなくても
自然と樹形がまとまるので剪定の必要はありません。
枝が込み合った場所だけを間引くようにします。
しかし花つきをよくするために剪定は必要です。
古枝から芽が出てくることはほとんどなく、
今年花が咲いた枝は、翌年はほとんど咲きません。
11月ごろ花芽がわかるようになるので、
全体の3分の1くらいのつぼみの数まで減らします。
こうすると一定量の花を楽しむことができます。
何もしない状態でも花は咲きますが、
一年おきになります。
・増やし方
2月中旬~3月中旬には接ぎ木、
3月下旬~4月中旬には実生、
4月中旬~下旬にはとり木でふやせます。
実生は固体変異が多いので、品種物は接ぎ木で増やします。
・施肥
2月と8月に骨粉と油かすを同じ量混ぜ、
2握りほど肥料を与えます。
・病虫害
ハダニやカイガラムシ、ハマキムシのほか、
ツツジグンバイムシがつきやすい害虫です。
殺虫剤・殺菌剤を気がついた時に撒きます。
育て方のポイント!
・開花後すぐ花がらを摘み実がならないようにします。
・品種がわかりにくい時は開花株を選びます。
・水はけがよく、北風が当たらない場所に植えます。