タンチョウソウの可憐な花
タンチョウソウ、花の色味が魅力的
タンチョウソウ(学名:Mukdenia Rossii)は、
ユキノシタ科イワヤツデ属の耐寒性多年草です。
4~5月ころに、花の見ごろを迎えます。
別名イワヤツデ、ムクデニアなどとも、
呼ばれています。
主な自生地は、中国北東部から朝鮮半島の、
山地の川のそばの岩場です。
関連種は、ヒトツバタントウチョウソウ、
アカバナなどがあります。
暑さと寒さにも、比較的たえるので、
栽培しやすい山野草です。
切れ込みのある葉をひろげ、
15~30㎝の花茎から、たくさんのつぼみをつけます。
花径0.5㎝くらいの白いがく片と花びらが、
重なり合って咲きます。
タンチョウソウのつぼみの頂部は赤く、
葉との調和がとれて美しいです。
群生してると、たいへん見ごたえがあり、
観賞用として、人気があります。
葉そのものも、緑色のほかに赤い色がつくものや、
模様が入った園芸品種もあり、
カラーリーフ感覚でも楽しめるでしょう。
タンチョウソウ、群生させても美しい
■タンチョウソウの育て方 栽培方法
・置き場所
春と秋は、屋外の日光によく当てます。
新芽が育つ時期に、日照不足になると、
徒長しやすくなります。
夏は、涼しい半日陰になるような場所に、
移動させるとよいでしょう。
早朝の日差しが入るところが、適しています。
庭植えは、ロックガーデンの岩陰や、
盛り土をしたところなどに植えましょう。
・水やり
生育期には、1日1回の水をあたえます。
夏には、葉にもたっぷり、
水をかけるとよいでしょう。
冬は乾かし気味にして、管理をします。
・肥料
タンチョウソウには3~9月に、
1000~1500倍の液体肥料をあたえます。
薄めの液肥なら、
10日~2週間ごとに、ほどこします。
盆栽で育てる場合は、
夏の後半から、追肥する程度でもよいです。
・手入れ
花が終わったら、花茎をつけ根から切ります。
タネをとる場合は、そのままでもよいです。
・植え付け
芽出し前の2月中旬~3月までに、
作業をしましょう。
浅めの鉢に、根茎を横にして浅く植えます。
2~3芽がある状態にし、
水はけのよい用土を用います。
鉢底にゴロ土をしき、
山砂や鹿沼土や赤玉土などを、
適量混ぜたものでよいです。
盆栽なら、2~3年に1回の植え替えをしましょう。
・冬越し
鉢植えのものは、寒い季節になったら、
根が凍らない程度の場所におきます。
・増やし方
タンチョウソウは、株分けで増やします。
休眠期に植え替えをするときに、
根茎が、大きくなっていたら切り分けます。
根茎は硬いので、切れのよいハサミなど使い、
怪我をしないように、気を付けましょう。
植え付け時と同様に、芽を2つ3つほどつけ、
たっぷりと水をあたえます。
・病害虫
アブラムシとヨトウムシの対策が必要です。
見つけたときは、放置せず、
早めに殺虫剤などで、駆除しましょう。
POINT!
・夏をのぞき、日当たりのよい場所で育てる
・生長期は葉がしおれない程度に水をあたえる
・休眠期に水はけのよい用土に植え替える