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アミガサユリ(トサコバイモ)の育て方 栽培方法

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アミガサユリ、編み笠をかぶっているよう


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アミガサユリ、群生も美しい


アミガサユリ(学名:Fritillaria Shikokiana)は、
ユリ科バイモ属の高山植物です。
3~5月ころに花の見ごろを迎えます。
別名トサコバイモ、テンガイユリ、などとも呼ばれています。

主な自生地は、四国地方、宮崎県、熊本県の山ろくの、
石灰岩性の落葉樹林内などです。
関連種は、バイモ、クロユリ、ホソバナコバイモ、
ミノコバイモ、フリチラリア類、などがあります。

茎の先に、細い釣り鐘のような花を1輪つけます。
葉は細長い形をして、下に2枚、上に3枚つけます。
草丈10~20㎝ほどで、バイモ類の中では小型です。
花色は白、薄いピンク、淡黄で、
葯は紫がかった褐色をしています。

地上で生育する期間も、短くてはかない山野草です。
早春を小さな鐘たちが、今にもそよかぜに吹かれて、
音を奏でそうな美しさに、心惹かれます。

スプリング・エフェメラルと呼ばれ、
国内では絶滅危惧種にされています。
自生地からの乱獲を慎み、
大切に育てて繁殖させていきたいです。


アミガサユリ育て方 栽培方法

・置き場所
春は日当たりがよく、夏は涼しい、
落葉樹林の木陰が最適です。
早春は午前中に日なたになるような、
場所におきます。
花が咲き終わったら、雨の当たらない、
風通しのよい日陰に移動します。

・水やり
アミガサユリの芽出しのころは、多めに水をあたえます。
生育期に入ったら、過湿にならない程度に、
気を付けながら、鉢土の表面が乾いたら、
じゅうぶんに水やりを行います。

・肥料
植え付け時に、緩効性の化成肥料をほどこします。
花が終わってから休眠期までは、
薄めの液体肥料を、水やりがわりにあたえます。
休眠してから1か月くらいは、
さらに薄くした、液体肥料を追肥します。
9月ころから、固形の有機質肥料を置き肥をし、
植物活性剤をほどこすのもよいです。

・手入れ
アミガサユリを、強風から保護する工夫を、
ほどこします。
実生で育てる時は、人工交配を試みます。
タネを採らない場合は、花がらを摘みます。
休眠に入る頃、枯れた茎葉を取り除き、
清潔にします。

・植え付けと植え替え
休眠している、8月下旬~9月上旬に、
植え付けを行います。
植え替えも同様に、2~3年おきにすると、
よいでしょう。
深めの4~5号サイズの山野草鉢に、
4~8球程度、植えるとよいでしょう。

アミガサユリは、通気性と水はけにすぐれた、
環境を好みます。
赤玉土、鹿沼土、桐生砂を、
6:2:2の比率で配合したものや、
軽石砂、硬質鹿沼土、赤玉土を、
5:3:2の比率の配合のものなどを、
参考にするとよいでしょう。
いずれも、みじんを除いたものを用います。

・冬越し
冷たい風が当たったり凍結しない場所がよいです。
鉢土は清潔な状態にして、乾いたら水をあたえます。

・増やし方
植え替えの時に、子球が確認できていれば、
分球して増やします。
または、実生で増やします。
5月中旬~下旬にかけて、果実が熟してきます。
タネを、とりまきして育てるとよいでしょう。

・病害虫
ナメクジやアブラムシの駆除をします。
芽出しのときに、オルトラン粒剤をまいて予防します。
花が終わったら、月に1~2回ほど、
殺虫剤の散布を行います。
夜にナメクジを捕殺するのもよいでしょう。

kurukuru.gifPOINT!
・水はけと通気性のよい半日陰で育てる
・害虫の駆除を徹底する
・じっくりと肥培をする