ジャーマンカモミール、花の中央がだんだん盛り上がってきます
カモミールを育てる前に、カモミールには、
"ジャーマン種"と"ローマン種"という、
2つのタイプがあるので、知っていると栽培や利用に便利です。
■カモミール ジャーマン ローマンとは?
この2つのカモミールのタイプは、
生育サイクルが異なるカモミールです。
ジャーマン種は「一年草」に属し、
ローマン種は「多年草」に属します。
また、育てていて違いを感じるのは、
ローマン種は株分けで増やすことができることです。
ジャーマン種は花だけが香り、
ローマン種は、葉や茎など全てに匂いがします。
1.ジャーマン種とは?
苗の植えどきは、春。
春に植えた苗は、ぐんぐん、枝や葉が伸び出し、
約60センチほどに育った頃、はじめて開花します。
開花の後、種が熟すと、次第に株は衰え、枯れていきますが、
熟した種は自然にこぼれ、そのまま発芽し、夏越しします。
秋口になると、冬越しできる大きさまで育ち、開花するものもあります。
これが、一年草である、ジャーマン種の一年の生育サイクルになります。
ローマンカモミール、全体から良い香りがします
2.ローマン種とは?
ローマン種も、同じように春が苗の植えどきとなりますが、
ジャーマン種とは異なり、上へではなく、
横に広がっていく、匍匐性の育ち方をします。
開花期は初夏頃と、ジャーマンカモミールよりも遅く、
開花後も多年草なので株は枯れません。
ローマン種が芝生のように使われるのはこの常緑性の故です。
暑い夏を迎える頃は、生育が止まりますが、
秋になるとまた、生長しはじめ、
冬越しし、また花が見られるようになります。
3.増やし方の違い
ジャーマン種は、一度植えると、こぼれた種で翌年以降も増えていきます。
対するローマン種は、株分けを行うことによって、増やせるので、
9月~10月頃を目安に、株分けの作業を行います。
どちらかと言えば、個人的には、
株分けで簡単に増やせて、生育サイクルも長いため、
ローマンカモミールの方が、おすすめですが、
草丈のある、ジャーマンカモミールも、
高さがある分、とても見栄えが良くなります。
ローマンカモミール、ジャーマンカモミール、
それぞれのカモミールの中に、さらに品種があります。