ポインセチア、斑入りもきれい
色彩豊かで楽しめる
ポインセチア(学名 Euphorbia pulcherrima)は、
トウダイグサ科常緑性低木です。
日本には明治時代に来ました。
和名はショウジョウボク(猩々木)といいます。
猩々とは中国の伝説上の生き物で、
大酒飲みの赤い顔が似ているので名付けられたそうです。
ポインセチアの、鮮やかに色づいて花びらのように見えるのは、
苞葉と呼ばれる葉の変形したものです。
本当の花は、赤い苞葉の中央の小花です。
ポインセチアは、赤と緑のコントラストが美しく、
クリスマスの彩りとして欠かせません。
赤くするには、日が短くならないと色づいてこないので、
クリスマスの時期に真っ赤にするには、
人工的に短日処理をしなくてはなりません。
夜、室内の照明の光が当たってもダメなので、
箱などをすっぽりかぶせたりします。
毎日連続して行わなくてはならず、
途中で忘れたりすると無効になりますが、
自分で短日処理したポインセチアは、とても愛着が湧きます。
■ポインセチアの育て方 栽培方法
・苗選び
茎が太く、苞葉が綺麗に色づいていて、
株がしっかりしているものを求めます。
葉に張りがあり、シミや傷のないものを選びましょう。
ポインセチアの茎は折れやすく、
折れた部分から白い樹液が出るので、
取り扱いには十分注意します。
・置き場所
寒さに弱いので、日当たりが良く、暖かい室内で、
10℃以上を保つように管理します。
10℃以下になると、下葉が黄ばみ、落葉してしまいます。
暖房器具の近くや、温風が直接当たる場所は乾燥しやすいので避けます。
春から秋までは、屋外で育てます。
・水やり
乾かし気味に育てますが、水分が不足すると葉がしおれてしまうので、
土が乾いたらたっぷり水を与えます。
5号鉢なら、コップ1杯(約200ml)を目安に2~3日に1回与えます。
水不足になると、葉が巻いてきます。
逆に水が多いと、葉が黄色くなり、落葉してしまいます。
置き場所や環境が変わったときは、1週間くらいは乾き具合に注意します。
・植え替え
ポインセチアの植え替えは、4月中旬くらいに行います。
残った苞葉を取り除いて、古い鉢土を半分ぐらい落とし、
水はけの良い培養土などに、
緩効性化成肥料を混ぜたもので植え替えます。
・剪定
8月上旬になったら、伸びすぎた枝を剪定します。
株が大きく育ったものは、
さらに一回り大きな鉢に植え替えます。
・挿し木
ポインセチアの挿し木は、6月~7月頃に行います。
新芽を10cmの長さに切り、下葉を取り除いて大きな葉は半分に切ります。
白い汁が出なくなるまで水揚げした挿し穂を、
鹿沼土やオアシス(吸水スポンジ)に挿し、半日陰におきます。
通常、3週間で発根するので、発根したら鉢上げします。
オアシスに差したものは、
発根したらオアシスをカットし、オアシスごと鉢に植えます。
新芽が10cmぐらい伸びたら、先端を摘んでわき芽を増やします。
ポインセチア、人気のピンク
・短日処理
クリスマスに苞葉を赤くするには、短日処理が欠かせません。
8月中旬頃から始め、1ヶ月ほど続けます。
夕方5時頃から翌朝8時頃まで段ボール箱などをかぶせ、
毎日15時間くらい真っ暗になるようにします。
ただし、日中は十分に日光に当てて育てます。
苞葉が色づいてきたら、日当たりの良い窓辺に置き、
暖かい場所で育てるようにすると、長く楽しむことができます。
・施肥
4月下旬~10月まで、月1回を目安に、
緩効性化成肥料を置き肥にします。
11月中旬くらいから苞葉が色づいてきたら、
肥料を施す必要はありません。
・病虫害
オンシツコナジラミがつきやすいので、薬剤を散布して防除します。
傷んだり枯れたりした苞葉は、そのままつけておくと、
腐って病気の原因になることもあるので、摘み取るようにします。
POINT!
・寒さに弱いので10℃以上を保つ
・短日処理は、8月中旬頃から始めて約1ヶ月
・傷んだり枯れたりした苞葉は、マメに摘み取る