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クレマチスの育て方|花芽のつき方で3通りの剪定を

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クレマチス、豪華で愛らしい


科名:キンポウゲ科
形態:常緑・落葉つる性
英名:clematis
学名:Clematis integrifolia
原産:日本ほか世界各地
開花:5月~10月

   
「クレマチス」と呼ばれている名前の由来は
ほとんどの種類がつるを長く伸ばし、ギリシア語の
クレマ(つる)が変化して呼ばれている説があります。

世界では300種類近くある中で日本では20種類ほど自生します。
花の色、形、大きさ、咲き方などそれぞれ個性的で、
それぞれ違った趣を楽しむことができます。

・品種
非常に多くの原種・品種があり、様々な系統に分けられています。
代表的なものはカザグルマ(日本)とラヌギノーサ(中国)を
元として改良された早咲き大輪系、
中国・ミャンマー・ベトナム原産の
アーマンディーを元としたアーマンディー系、
中国の高山に自生する種が元としたモンタナ系などがあります。


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クレマチス、愛らしいシンボルツリーに


クレマチス育て方 栽培方法

・苗選び
クレマチスは大変多くの種類があるので、
品種名がはっきりしたものを選びます。
小苗は弱いので2年生以上の苗木が無難です。

ポットの鉢の底から根が出てしまっているぐらいハリがよく、
枝葉が太くがっちりとしたものを入手します。

・植え付け
2月ごろに日当たり、水はけ、水もちがよく肥沃な場所に
30cm四方の植え穴を用意します。穴の半分ぐらいに堆肥を入れ、
苗の根鉢を崩さないよう深く植えます。

酸性土を嫌うので場所によっては石灰をまきます。
支柱を立て、水をたっぷり与えて根を落ち着かせます。

・剪定
クレマチスは花芽の付き方で「旧枝咲き」「新枝咲き」
「新旧両枝咲き」の3タイプに分けられます。
それぞれ剪定をするタイミングが違うので注意が必要です。

春に短い枝(1~3節)を出してそこに花を咲かせる「旧枝咲き」は
花が咲いた後の春、枝がそれなりに伸びた初夏、落葉期の冬の3回です。

春の剪定は枯れた花を取り除くのが目的で、
初夏の剪定は翌年花を咲かせるために
今年伸びた枝が7~8節ほどの長さに伸びたら、半分の長さに切り詰めます。

冬の剪定は枝の先端を確認し、芽のない部分を切り落とし、
軽くつるの整理をすることが目的です。

今年伸びた枝に花を咲かせる「新枝咲き」は初夏と冬に行います。
初夏の剪定は2回目の花を咲かせることが目的です。
花が満開に咲く前の8分咲きぐらいのタイミングで
株元から2節ほど残しmつるを短く切り戻します。

冬の剪定はつるを整理し、来シーズンの環境を整えるのが目的です。
地ぎわに小さな芽が出ていたら、その芽の上でつるを切り落とします。

旧枝から伸びた新枝に花が付く「新旧両枝咲き」は初夏と冬に行います。
初夏の剪定は再び花を楽しむことが目的で
つるを長めに残して先端近くで切ると早めに花が付き、
短めに切り詰めると少し遅く咲く性質を生かし、
開花時期をずらすように剪定すると、長い間花を観賞することができます。

冬の剪定は株姿を整え、翌春の花の数を整理するために行います。
つるをどの位置で剪定するかは節に付いた芽の場所を見て決めます。
つるを短く剪定すればするほど、花の数は少なくなります。

・増やし方
クレマチスは挿し木からふやすことが可能です。
花が咲いた後の6月ごろ、新芽のかたまった枝を
2節ほど切り取って挿し穂にします。

挿し穂は下の部分の葉を切り、挿した後半日陰で管理すると、
一ヶ月ほどで根が出ます。2ヶ月過ぎてから鉢上げをします。

・施肥
肥料を好む木なので、寒肥として2月ごろ
油かすと骨粉を同じ量をまぜ、2握りほど与えます。

また花が終わった直後の5月~6月には、
化学肥料を1握りほど与えます。
さらに年に3回ぐらい、草木灰を株元に少しまくようにします。

・病害虫
新芽が出るとアブラムシが発生しやすくなります。
芽が出る前の2月ぐらいに石灰硫黄合剤10倍液をまいて予防します。

kurukuru.gif育て方のポイント!
・日当たりを好みますが、真夏の直射日光を避けます。
・剪定は品種によって時期や方法が違ってくるので注意します。
・品種によって程度が違いますが、耐寒性が強く、高温多湿は苦手な庭木です。