ヤツデの木
ヤツデの花
科名:ウコギ科
形態:常緑低木
英名:Japanese Aralia
学名:Fatsia japonica
原産:日本
開花:10月中旬~11月
「ヤツデ」と呼ばれている名前の由来は
葉が5~9つに大きく切れ込むところからきており
漢字で書くと「八つ手」になります。
ほとんどが奇数に切れ込み、めったに8つにはなりません。
「天狗のうちわ」と呼ばれるほど光沢がある
大きな葉をしているので、目隠し用の庭木そして
魔除けや人を招くよう「千客万来」の縁起を担いで、
門の脇や玄関先の出入り口に植えられてきました。
・品種
黄色い不揃いな斑点が入る「キモンヤツデ」、
葉のフチに白い斑が入る「フクリンヤツデ」などの斑入り品種があります。
交配種にはセイヨウキヅタとのファッツヘデラがあります。
■ヤツデの育て方 栽培方法
・苗選び
品種物は特徴がよく出ているものを選びます。
苗は10月ぐらいから販売されますが、翌春5月ぐらいに
売り切れてしまうと入手しずらくなるので注意します。
・植え付け
4月下旬~5月に水もちがよく、適度な湿気がある
肥沃な場所に植え穴にたくさん堆肥をまぜ高植えにします。
日当たりのよい場所、風の強い場所は乾燥しやすいので避けます。
・剪定
ヤツデは枝を横に伸ばさず、上へ上へと新葉を広げ伸びていきます。
放任しておくと葉が上の方だけ茂り、下が幹だけになってしまって、
バランスが悪くなるので注意します。
休眠時期の11月~2月に、頂点の新芽に近い先端の葉を
3枚ぐらい残し、下の方の大きな葉を切り取ります。
元気がなくなくなった古い幹を株元から間引いて5本ぐらい残し、
あとは地きわから切り取り整理します。
・増やし方
ヤツデは実生と挿し木からふやすことが可能です。
秋に果実を採り、果肉を取り除きます。
乾かさないように湿らせた砂などと一緒に保管し、
5月下旬~6月中旬にまきます。
挿し木は7月~8月上旬に若枝の先を選んで切り取り、
大きな葉は取ってから赤玉土などに挿します。
・施肥
2月~3月、と10月下旬の2回、油かすに2割ほどの骨粉をまぜ、
1握りほど株元に与えます。
・病害虫
空気が乾燥する場所ではカイガラムシが発生しやすくなります。
また、カイガラムシの排泄物からスス病にかかる場合があるので
発生しないように薬剤をまいて予防します。
育て方のポイント!
・半日陰の場所を好み、乾燥を嫌います。
・やや湿り気がある土壌を好みます。
・大気汚染にも強く、丈夫な性質なので初心者でも育てやすい庭木です。