イヌマキの木
イヌマキの実も楽しめる
科名:マキ科
形態:常緑高木
英名:bigleaf podcarp
学名:Podocarpus macrophyllus
原産:日本、中国ほか
開花:5月中旬~6月
「イヌマキ」と呼ばれている名前の由来は、
本来マキは真木でスギ、ヒノキなどのすぐれた
樹木の名称ですが、木材としてレベルが落ちるので、
頭にイヌを付けたという説があります。
材が硬く、耐水性があり、潮風や大気汚染にに強いので
海岸付近の防風垣などに使われています。
また刈り込みに強く、自然樹形では形がなかなかまとまらないので、
模様木、玉散らし、生け垣などに仕立てて使われています。
・品種
イヌマキの変種は、小型で葉の数が多いラカンマキがあります。
■イヌマキの育て方 栽培方法
・苗選び
用途によって品種が決まってきます。
生垣にするなら生長の早いイヌマキが扱いやすいです。
イヌマキよりも葉が短く密生し、長さが揃うラカンマキは、
庭の主木やトピアリーに適しています。
・植え付け
4月下旬~5月上旬、あるいは8月下旬~9月ごろに
日当たり、水はけがよく土地が肥えている場所に植え付けます。
やせ地は生長が悪く葉を落としてしまうので、
植え穴にはたっぷりと堆肥をすき込み、50cmぐらいの高植えにします。
堆肥を混ぜ込んでおくと、新芽の伸びがよくなります。
・剪定
5月~10月までに2回ほど、刈り込みはさみで
仕立てる樹形のあわせて刈り込みます。
込みあった内部は枯れた枝、下に向かった流れの悪い枝など
3年に一度ぐらいは間引き剪定を行います。
剪定だけで形がそろわない時は、シュロ縄などで誘引して、
好みの枝ぶりを作ってみてもかまいません。
下方の枝から行い、冬の時期が適しています。
・増やし方
雌株には秋、タネができるので乾かさないように保管しておき、
2月下旬~3月上旬ごろ、暖かくなってからまきます。
・施肥
2月と8月ごろ、油かすに3割ほどの骨粉をまぜ、根元に与えます。
窒素分が多いと枝ばかり伸びてまとまらないので注意します。
・病害虫
カイガラムシ、ハマキムシ、アブラムシが発生したら
すぐ駆除をして防除します。
育て方のポイント!
・もともと暖かい地方で自生する樹木なので、北海道や東北での栽培は適しません。
・日当たりの良い場所が適していますが、日陰にもよく耐えます。
・自然の雨だけで育つので、水やりの心配はありません。