松林
クロマツの若い実
科名:マツ科
形態:常緑高木
英名:Pine
学名:Pinus
原産:日本、朝鮮半島、中国ほか
開花:4月中旬~5月中旬
「マツ」と呼ばれている名前の由来は、
神がマツの木に天から降りることを、待つ(マツ)という説と、
松の葉が二股に分かれている様子から、股(マタ)が変化していき、
マツ(松)と呼ばれるようになった説もあります。
神聖な木としてだけではなく、節操や長寿を象徴する木として
尊ばれており、門松の風習や松竹梅の筆頭としても重宝されています。
松脂(まつやに)は、粘着剤、香料、食品添加物などに利用されています。
・品種
マツ類には、クロマツ、アカマツ、ゴヨウマツ、
タギョウショウなどが主な種類です。
また変種がよく生まれるので種類の数はかなり多いです。
リュウキュウマツなど、地域の特徴を持った品種もかなりあります。
■マツの育て方 栽培方法
・苗選び
同じ松でも葉が細くやわらかい印象のアカマツと
葉が太く黒褐色の幹が亀甲模様に割れるクロマツでは、
イメージがかなり違うので、品種名をしっかりと確かめます。
・植え付け
2月下旬~4月上旬が適していますが、10月~5月も可能です。
マツ類は日当たりや排水がよく、風通しが良い場所を好みます。
日陰地や湿潤地ではうまく育ちません。
またアカマツは潮風に弱いので、海岸部には適しません。
大きめの植え穴にやせ地の場合は堆肥などをすき込み、
出来るだけ高植えにし、支柱を立てます。
・剪定
マツ類は「みどり摘み」と「もみあげ」の
年2回の剪定を繰り返し、各枝を二又に維持します。
「みどり摘み」は4月下旬~6月上旬にかけて、
枝先の新梢を元からつみ、前年葉も5分の1ほど残してもぎ取ります。
やがて新芽(夏芽)が3~5本立ちあがります。
「もみあげ」は10月上旬~12月にかけて、
新芽(夏芽)を2本ほど残して切りとり、
前年葉は全部もぎとります。
「もみあげ」を行うとマツケムシが葉の間に越冬出来なくなるので、
害虫の駆除につながります。
・増やし方
ごく一部の園芸品種が黒松や赤松の台木に接ぎ木される他は、
ほとんどが実生から増やすことが可能です。
3月ぐらいに浅鉢に新しい培養土を入れ、
タネの大きさの2倍くらいの覆土をし、屋外におきます。
乾かさないようにして管理すると、4月~5月ごろに芽を出します。
・施肥
2月と8月下旬に、油かすに骨粉を3割まぜたものを、
株元に3握りほど与えます。
・病虫害
マツクイムシをはじめ、カイガラムシ、ハダニ、
アブラムシ、マツケムシなどが発生します。
すす病、こぶ病、葉さび病にもかからないよう、
発生対象にあわせた殺虫・殺菌剤を定期的に散布します。
育て方のポイント!
・強健なので、やせた土地でもよく生長します。
・下枝にも日が当たるような、日なたでの栽培が適しています。
・細根があまり出ないため、移植には向きません。