ウスユキソウ、名前のように可憐
ウスユキソウ、環境が良ければ元気に育つ
ウスユキソウの花は、不思議な美しい形
ウスユキソウ(エーデルワイス、学名:Leontopodium Japonicum)は、
キク科ウスユキソウ属の多年草です。
4~5月ころに花が咲き、
ふつう自生地では7~8月に、
開花が見られます。
別名エーデルワイスなどとも呼ばれています。
主な自生地は、日本各地の低山帯から亜高山帯の、
日当たりのよい草むらや岩場などです。
関連種は、ハナウスユキソウ、ホソバヒナウスユキソウ、
チシマウスユキソウ、エゾウスユキソウ、ハヤチネウスユキソウ、
エゾノチチコグサなどがあります。
裏に綿毛がついた披針形(ひしんけい)の葉をもち、
茎の上が分枝して、先端に花をつけます。
草丈は20~50㎝に生長し、苞葉(ほうよう)が、
花びらのように見えます。
花色は白が主です。
高山植物にしては、敷居が高そうに感じてしまいますが、
種類も多く、繁殖しやすいです。
繊細そうなイメージの割には、力強さがあるはずです。
出窓のかたすみなどに、そっと鉢を置いて、
和やかな空間をつくりましょう。
■ウスユキソウの育て方 栽培方法
・置き場所
日のよく当たる、風の通りがよいところで育てます。
春と秋は、できるだけ日光を浴びる環境にしましょう。
梅雨や長雨の時は、雨に当てないような工夫をします。
夏は高温の環境をさけ、寒冷紗やすだれなどを、
活用して遮光につとめ、半日陰にします。
木陰で、風が通るようなところでもよいでしょう。
・水やり
生長期は、土の乾いた状態に応じて、
水をたっぷりあたえます。
過湿と乾燥に弱いので、雨の時期や夏は、
用土の様子に気を配りましょう。
盛夏時には、夕方に水やりをし、葉水もよいです。
用土が高温になってることもあるので、
多湿にならない程度に、鉢を冷まします。
冬は、やや乾かし気味でもよく、
水をあたえるときは、朝にたっぷりが基本です。
・肥料
植え付けをする時に、元肥として緩効性の化成肥料を、
ほんの少し混ぜ込みます。
追肥として、春から秋まで薄めの液体肥料を、
月に1~2回ほどこします。
夏の暑い時期は、さらに液肥をうすめるか、
追肥を休んでもかまいません。
いずれも、高濃度のものや大量の施肥に、
ならないようにしましょう。
・手入れ
栽培環境の変化や、温度管理に気を付けます。
実生で増やす予定がないときは、
古くなった茎をとりのぞきます。
・植え付けと植え替え
ウスユキソウの植え付け等の作業の適期は、
3~4月と9月下旬~10月初旬です。
鉢は3~5号が適していて、浅めのものか中深鉢に、
水はけのよい用土をもちいましょう。
用土は山野草向けの培養土や、鹿沼・赤玉・腐葉土を、
5:3:2にしたものや、山砂も使って、
工夫を凝らしたブレンド土を、使う方法もあります。
いずれも、排水性や通気性なども考慮し、
1~2年ごとに、新しい用土で植え替えましょう。
・冬越し
秋の後半に入ったら、冷たい風から保護します。
休眠期の用土は乾かし気味にしますが、
水をあたえるときは、たっぷりあたえます。
・増やし方
ウスユキソウは、株分け、差し芽、タネで増やします。
株分けをするのによい時期は、3月と10月がよいでしょう。
大株になると、蒸れやすく管理が難しくなるので、
3~4芽ほどつけて分けます。
古土をていねいに落とし、根を半分くらい切り詰め、
根が広がりやすいようにします。
挿し穂は、春が適しています。
植え替えをするとき、ちぎれたものでよいです。
下の葉を落として挿し、用土が乾燥しないように管理します。
タネで増やすときは、実からタネをとりまきをします。
または、タネを冷蔵庫で保管し、
3月下旬にまく方法もあります。
・病害虫
アオムシがつきやすく、ナメクジの被害も多く見られます。
見つけて捕殺したり、殺虫剤の散布などで駆除します。
蒸れたり、用土の過湿による、
根腐れで株が弱る事が多いです。
極度な乾燥でも傷む事があるので、水管理に気を配ります。
弱った株を見つけたときは、傷んだところを切って、
元気な株を、植えなおすのがよいでしょう。
POINT!
・用土が乾いたら水をたっぷりあたえる
・夏は涼しく蒸れにくくする
・水はけのよい用土で育てる