コブシ・モクレンの育て方|日当たりがよく、水はけのよい場所で栽培
科名:モクレン科
形態:落葉小高木~高木、常緑小高木~高木
英名:Kobushi magnolia(コブシ)
Mulan magnolia(モクレン)
学名:Magnolia kobus(コブシ)
Magnolia quinquepeta(モクレン)
原産:日本、中国、北アメリカ
開花:3月中旬~4月中旬、5月中旬~6月中旬
「コブシ」という名の由来は、
花が開く前の蕾が子供の拳に似ているからという説と、
果実がゴツゴツしている姿が
握り拳に似ているという説があります。
「モクレン」という名の由来は、
中国では花の姿が蘭に似ていることから「木蘭」と呼ばれ、
日本でも「もくらん」と呼ばれていました。
しかし最近ではハスの花にも似ていることから
「モクレン」と呼ばれるようになりました。
春を告げる木のひとつとして、
昔から日本でも親しまれている花木です。
・品種
コブシの品種には本州に自生するシデコブシ(別名:ヒメコブシ)、
北海道や本州の北部に分布するキタコブシがあります。
モクレンの品種には、ハナモクレン、サラサモクレン、
交雑種のガールマグノリア「スーザン」などがあります。
■コブシ・モクレンの育て方 栽培方法
・苗選び
品種によっては高さや花の開き方が違うので、
品種名のはっきりしたものを入手した方が無難です。
・植え付け
2月~3月、または12月に、日当たりがよく、
水はけのよい場所に植えつけます。
植える穴は、根がよく広がるよう大きめに掘り、
腐葉土や堆肥を混ぜておきます。
根が弱いため、根鉢を崩さないよう注意しながら、
支柱を立てて補強します。
・剪定
コブシはスペース的に問題がなければ、
自然樹形のままでかまいません。
樹形を乱す枝があった時に整理します。
モクレンの剪定は本来12月~1月が適していますが、
花芽を切り落とさないよう花の終わった直後が
慣れていない人は確実です。
花芽は短い枝の先にできるので、
長枝の5芽ほどを残し切り詰め、短枝を出させるようにします。
木が大きくなりすぎた場合は、開花後すぐに全体を短めに切り戻し、
コンパクトにまとめます。
・増やし方
コブシは実生でふやすことができます。
秋にタネを取り乾燥しないよう保存しておき、
翌年の3月ごろにまきます。
(シデコブシは接ぎ木でふやします)
モクレンは同じ品種の「コブシ」の苗を台木として選び、
モクレンの枝を接ぎ木する方法がポピュラーです。
穂木は枝先から5cmぐらい長さに枝を切り落として作ります。
休眠期の2月~3月が適しています。
・施肥
2月と9月、骨粉と油かすを混ぜたものか、
粒状化成肥料を3握りほど根元に与えます。
・病虫害
特に問題はありません。
育て方のポイント!
・日陰でなければ育てやすく、土質も選ばない花木です。
・剪定は花芽を切り落とさないよう開花後にします。
・日当たりがよく、水はけのよい場所で栽培します。