腐葉土の切り返し作業
腐葉土とは、枯れ葉や朽ちた枝などが積み重なり、
時間をかけてバクテリアやミミズなどにより、
分解された腐植土のことです。
腐葉土は、排水性や通気性、保温性に富み、
園芸には、欠かせない用土です。
腐葉土は、一回作って手順を覚えれば、
次回からは、比較的簡単に、
上等の腐葉土を作ることができます。
少し手間をかけてあげれば、
お金も資源も節約できるわけです。
■腐葉土作りに適する木
腐葉土を家庭で作る場合の落ち葉は、
秋に落葉するケヤキ、クヌギ、コナラ、サクラなど、
広葉落葉樹の落ち葉が最適です。
以上の木は、比較的早く腐葉土になることも魅力です。
街路樹で使われている落ち葉や、
公園で落ちている落ち葉が入手しやすいでしょう。
家庭に樹木があれば、
剪定くずを数センチに切って、
入れるのも良いでしょう。
腐葉土作りに適さない樹木は、
松、スギ、マツなどの針葉樹やイチョウの葉、
ツバキなどの、常緑樹の落ち葉も扱いにくいです。
畑など地面が広い場合、
ベランダなどスペースの少ない所でも、
簡単に腐葉土づくりができる方法をご紹介します。
腐葉土、少しの工夫でこんなに良いものができる
■腐葉土の作り方-スペースがある場合
腐葉土のいちばんシンプルでスピーディーなな作り方は、
庭の端に穴を掘り落ち葉、朽ちた木を積み重ねていき、
上に庭の土を適度にかけてから、
雨よけのビニールシートで覆い、
2~3ヶ月放置しておく方法です。
その後シートをはずして混ぜ合わせ(切り返し)、
さらに2~3ヶ月ほうっておきます。
上記のサイクルを葉や枝の形がなくなるまで繰り返します。
この方法では、6~12ヶ月くらい時間がかかります。
匂いをかいで腐敗臭がなくなり木の香りがしてきたら、
できあがりです。
もう少し早く作りたい場合は、
積み上げる落ち葉や朽ちた木の間に、
庭の土と米ぬかを発酵促進のために薄くばらまき、
パイ生地みたいに積んでいくやり方がお勧めです。
米ぬかを使う場合は、
月に一度くらい中身を切り返してあげます。
3ヶ月くらいから1年で葉や枝の形がなくなり、
黒っぽい良い香りのする腐葉土となります。
■腐葉土の作り方-スペースが少ない場合
一般の腐葉土作りを、応用しましょう。
厚手のビニール箱やゴミ袋、バケツなどに、
排水用の穴をあけます。
落ち葉を入れてから、米ぬかを入れ、少し水で湿らせます。
また落ち葉を入れ、米ぬかを入れ、少し水で湿らせます。
サンドイッチを作るみたいな感じです。
そして封をきっちりして、重石をして置いておくだけです。
2~4週間に1度くらい中をかきまぜましょう。
初秋に、このような方法で落ち葉を管理していけば、
上質の腐葉土が、6~9ヶ月くらいでできあがります。
葉っぱが茶色から黒色になり、
落ち葉の形が少し残っているくらいで、
できあがりです。
未成熟ですと植物の害になるので、
一回、天日にさらすと安心です。