イヌツゲの花
「木材よりも少し劣るツゲに似た木」として
劣るの意味「非(イナ)」が変化して「イヌ」となり
イヌツゲと名前が呼ばれるようになった説があります。
大気汚染にも強く育てやすい庭木です。
仕立て方を工夫すると、和洋問わずに雰囲気がよい庭になります。
新芽の季節にはハマキムシ、夏はハダニの発生に気をつけます。
水を与える時に葉の裏にも水を当てると、ハダニ発生の予防になります。
刈り込み剪定ばかりを行うと、表面だけが密になります。
内部の風通しや日当たりを保つために、透かし剪定と両方行います。
C)トオヤマグリーン イヌツゲの苗木
■イヌツゲとツゲの違いは?
1.イヌツゲとツゲは種類が違います
イヌツゲの名前にツゲが入っているので誤解を招きやすいですが、
イヌツゲはモチノキ科モチノキ属の常緑樹です。
ツゲはツゲ科ツゲ属の種類です。
同じ常緑樹でも種類は全く別物です。
イヌツゲは互生に、ツゲは対生に枝葉をつけます。
またイヌツゲに対してツゲを本ツゲと呼ぶことがありますが、
これは区別しているだけで、標準和名ではありません。
2.イヌツゲの園芸品種
・「キンメツゲ」
最もよく出回っている種類です。
葉が細かく新芽が薄い黄色で、やがて濃い緑色になります。
・「マメツゲ」
イヌツゲの変種です。楕円形の葉は表面が亀の甲羅のようにふくらみます。
あまり大きくはならず、大刈り込み、玉仕立てなどに利用します。
・「ゴールデンジェム」
名前の通り黄金色の葉が特徴的で、あまり大きくは育ちません。
・「ホウキイヌツゲ」
名前の通りほうき状に枝が上へ伸びる性質を持っています。
生垣に利用できますが、あまり店頭では並びません。
・「フクリンイヌツゲ」
葉に白い綺麗な斑点が入ります。
数が少ない品種で、仕立て物として重宝されています。