冬のアカマツ
マツは主に北半球に広く分布しています。
庭木として利用されているのは主に、
アカマツ、クロマツ、ゴヨウマツの3種類です。
クロマツは海岸近くに、アカマツは山地に多く生育し、
ゴヨウマツは深い山間に育ちます。
日本では奈良時代から使われている木で、
日本庭園には欠かせない存在となっています。
寒さに強い針葉樹です。
しかし樹形が崩れてしまうと値打ちが下がるので、
年2回の剪定を必ず行いましょう。
マツボックリ
■アカマツが枯れる
1.マツノザイセンチュウの可能性が
アカマツが枯れてしまう原因は色々ありますが、
一番困るのがマツノザイセンチュウ経由の場合です。
はじめは葉の一部分が乾いたような茶色になり、
やがて枯れ、そして全体に広がって行きます。
昔はマツ特有のヤニが出なくなると
一見元気に見えてもセンチュウが入った目安になっていました。
しかし最近ではセンチュウが入ってもヤニが出るので
発見するタイミングが遅くなっています。
2.枯れないための予防方法
葉の色が変わってしまっては、対処方法が特にありません。
予防としては強い殺虫剤を年に2~3回根元に植えこみます。
近くにザイゼンチュウで枯れた木がある場合は、
できるだけ早く切り落とし処分をします。
センチュウの多くはマツノマダラカミキリと言う虫が、
体内に何十万匹を入れて運びます。
このムシがマツにかみつくことで、
そこからザイゼンチュウが木の中に入り込みます。
センチュウが木の中に入り増えてしまうことは人間の体にたとえると、
血管が詰まった状態と同じなので枯れてしまいます。
昔は枯れたマツは燃料としてすぐ使われていたので、
カミキリムシが媒介する時間がなく、大きな被害がありませんでした。
しかし最近では枯れてしまったマツを長時間放置状態で、
何も処理をしないことが多くなりました。
そこでなお被害が広まっている傾向があります。